Category: literacy
はるハ花なつハたち花
Posted by fische on 12/06 at 03:00 PM
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はるハ花なつハたち花
あきハきく以つも
たえせぬのり能
はな
やま
うちの墓のある墓地の境界には、いくつかの碑が並んでいる。ざっと見て、昭和前期以降のものであろうか。墓地自体が比較的新しく造成されていて、その際に、もとあった場所から移されてきたと思われる。
写真は、その碑のひとつ。碑文は御詠歌で、西国三十三観音第二十六番札所、法華山一乗寺(兵庫県加西市)のそれ「春は花 夏は橘 秋は菊 いつも妙なる 法の華山」に似る。と言うのは、「のり能はなやま」だから「法の華山」なのだが、一乗寺のものは「たえせぬ」が「妙なる」と異なっている。名古屋のが誤写であろうか。
ちなみに「たえせぬ」と記す例が、石川県金沢市の金沢三十三観音霊場第二十六番札所の臨川山源法院に見える。所在地が尾張町と言うから有縁なのかもしれない。あるいは、昭和3年から源法院には長く尼僧が住していて、尼僧と有縁だった花街の芸妓が、この御詠歌を尼僧に書してもらい、碑に刻み寄進したとも。
参考 http://gorukichi.blog.so-net.ne.jp/2006-10-22
https://gamp.ameblo.jp/kanazawa-saihakken/entry-10766904504.html
https://youtu.be/8KF_LHCd2V0?t=1m37s
句集 柿日和
Posted by fische on 02/03 at 06:00 AM
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句集をいただく。わたしの貧しい書架にはじめて、句集がそなわった。
俳人は山口県岩国市由宇町におすまいの柿村新樹先生。1995年に展覧会「新博物館態勢」を名古屋でおこなった翌年、由宇町で藤山一雄の展覧会とわたしの講演会の実現に奔走された村田昭輔先生である。2006年、下関の梅光学院大学で講演したときは、由宇町で参加者を募り、バスをチャーターしておいでいただきもした。ふだんの往き来はなかったが、おととし旧年と、拙著をお送りしたことへのお返事だったと思う。
藤山一雄の原体験は生家から見えるその景色にあるのではないかとの旨、わたしが拙く申しあげたとき、村田先生はわたし以上によく理解してくださったように感じることがあった。そのゆえんを、句集のご恵贈でようやく知る。(いま言いなおせば、V字形の陸地の向こうに拓ける瀬戸内海が、幼少期の藤山一雄に、文字通り〈世界〉への希求をもたらしたのではないか、ということ。)
柿村先生は、鷹羽狩行先生のご門下との由。わたしには未知の体験にときめく。他人様の作品や、それに対する添削に接して愉しんできたが、詠み散らかしたものどもを集め返してみて、そのときどきのわたしを顧みてみようかしら。
これは第三句集。さきほど、古書だが、第二句集「島影」をネットで注文したところ。(つづく)
風の考古学
Posted by fische on 01/10 at 12:43 AM
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静岡の中西道行さんから、きのう、『風の考古学』がとどいた。中西さんの文と歌を一冊にまとめた私家版。1983年、岡本俊朗さんが亡くなり、その遺稿追悼集に寄せていただいた「みおつくすまで・・・―岡本俊朗追悼―」もある。
小さな土器片の拓本をとり、断面図をとり、トレースし、レイアウトし、定型化した文章を書き・・・、そうして実現していたこととは、実は考古学ではなかったのかもしれないと思えてくる。まだ、10代後半、20代前半。それは、ごくごく小さく狭い世間しか持たない私が、世界につながるための橋頭堡だった。やがて世界に出で、そこは広いように見え、それに見合うべく私を備えていく。けれど、やはり世界は土器片でつながっていた。(そのようなことを思わせる読書です。)
風の考古学
中西道行
2007年11月26日発行
B5判 218ページ
a final income tax return
Posted by fische on 03/09 at 02:55 AM
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ただいま確定申告をする。今回から、e-Tax (国税電子申告・納税システム)を利用。車で走って10分もあれば行ける税務署なのに、国民総背番号制なのに、あと何年も生きられるわけでもない、となれば浮世の最新テクノロジー、その一端に触れてみましょう、と相成った次第。昨春、事前の準備は面倒くさかったものの、整えてしまえばたいへん便利。
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