13
2月
2009
遺跡、書店、書皮
Posted by fische on 02/13 at 01:27 AM
「夏の遺跡」を構想している途上、二冊の本を参照していた。そこにある記述がどうの、ということではなく、挿絵をながめていた。その景色は、以前現地で見たときの圧倒的な迫力はないけれど、想起する手がかり。この本に接したのち、現地へいったはずなので、現地で見た印象は、この本の挿絵の延長にあったということもあるのだろう。もういちど、行ってみたいなあ。(が、ずいぶん整備されてしまっているようで、印象は違うのかもしれない。)
ところで当該の二冊とは、1968年と1969年に刊行された同一の著者による本。1969年の方は書皮をもつ。「合資会社/押切堂書店」とある。検索してみたら、いまも続いている。電話番号も変わっていない。高校生になるとこの種の本は買わなくなるので、刊行当時に入手したのだろう。しかし、中学生だったわたくしが、この本屋でこの本を購入した経緯はわからない。バス通学の経路ではあったが、この付近で降りることは基本的になかったはず。思い出せない。押切、西区役所、浄心、上更・・・。そして、この本屋が40年続いているのはよいこと。が、学校などに図書をおさめている書店であれば、戦後に(さらには戦前にも)ふつうにあり得ることなのだろう。ゆるい意味での「護送船団方式」、教育主義的な、と言えるだろうか。
そしてもうひとつ、書皮。以前、『書皮報』というミニコミ誌と、それを出している人たちのことを聞かされることがよくあったが、これも検索するとちゃんとある。「書皮友好協会」。1983年頃から活動しているようなので、その直後くらいに教えられたことになる。これも、よい。