16
2月
2012
瀬木橋
Posted by fische on 02/16 at 12:51 AM
常滑にある瀬木橋。欄干の四角い窓を透かさずレリーフにした重厚なデザインが印象的である。この様式の橋は、知多半島の国道に散見される。
白色塗彩された欄干とその両側に接した頭部半円形の親柱が本来の橋で、それを覆うようにして無彩色で頭部平面の親柱が後補されたように見受けられる。本来とみなした親柱に白色の陶製銘板があることも、これを支持する。後補の親柱四つは形状が等しくなく、土地の状況にあわせて設けられた印象がある。現在は本来の欄干の外側に歩道があるが、これの設置の際に加えられたと考えられる。
後補の親柱に「瀬木橋」「大正十三年九月架設」の黒色(石製?)銘板がある。本来の銘板が後補の親柱によって隠れて見えなくなるため、これに替わり設けられたのであろう。(なお本来の銘板のひとつは隠されていないが、文字を読み取っていない。)
これに間違いなければ、大正13年の橋は、少ないながら私が見たなかでは比較的古い。あるいはその重厚なデザインは、その時間的早さに由来する技術的な制約から来したものなのかもしれない。